「泥かぶら」は、眞山美保の処女作であり、 作・演出・自演と一人三役を兼ねて昭和二十七年に誕生しました。
「泥かぶら」は、私の処女作である。と言うより、劇曲を書こうと言う心構えさえなく、劇団に脚本がなくて困っていた折に何かの材料になればと思う程度で書いたものであった。それがはからずも上演の運びになった訳であるが……
東京生まれの東京育ち、しかも山の手文化の自由さの中にのびのび少女時代をおくった私が、地方公演を思いついたのが不思議に思われたのか、このことがひどく異様なことのように思われ続けているようだ。この二、三年ごしの世評に少し困っている。……